胎教セッション

胎教セッションの目的は母親のストレス軽減です。

母親が慢性的なストレスを抱えていた場合、お腹の中の胎児にも影響が出てしまいます。ストレスには血管を収縮させる作用があります。血流不良による胎児の栄養不足により、胎児の発育不全や、流産の確率が高くなってしまいます。また、コルチゾールと呼ばれるストレスホルモンが多く分泌されることにより、神経系の発達に影響を与え、赤ちゃんが情緒不安定やうつ、ADHD(注意欠陥障害)になることもあります。

ソラシノノメでは、子供が健やかに育つように、胎教セッションをおすすめしております。

胎教セッションイメージ

 

幼少期のトラウマが脳に与える影響

1995年ビンセント・フェリッティ医師とロバート・アンダ医師によって、子供〜思春期の17,000人を対象にした大規模な疫学研究が行われました。子供の時の経験とその後の大人になった時の健康記録を比較するという研究です。

うつ状態もしくはアルコール依存の親と一緒に育つこと、離婚や他の原因で親を失うこと、慢性的に恥をかかされる状況に耐えること、感情無視、性的・肉体的虐待、育児放棄などの幼少期の影響がどの程度あるのかを、ACEスコアーという10項目の質問票をもとに調査しました。

ACEスコアーからわかったこと

  • 10項目の質問票のうち4つ以上あてはまった場合、幼年期に逆境を経験していない場合と比較してがんと診断される可能性が2倍高かった。
  • 10項目の質問票のうち4つ以上あてはまった人は、一つも当てはまらない人より、うつ病に罹患する可能性が460%高くなった。
  • 女性の場合、質問票で当てはまる項目が増えるにつれて、自己免疫疾患で入院するリスクは20%上昇した。
  • 10項目の質問票のうち6つ以上当てはまる場合、寿命が約20年短縮されていた。

これにより、幼年期の慢性的で予測不可能な毒性ストレスの経験は、成人期に慢性的な状態になる傾向があることがわかりました。 そして、トラウマの影響は脳にも表れます。

 

幼少期にトラウマがある場合に起きる影響

  1. ストレス対応能力が下がる
    幼少期にトラウマがある人は、ストレスに過剰に反応しやすくなります。炎症を引き起こす可能性がより高くなり、次第に自己免疫疾患、心臓病、がん、うつ病を含む慢性疾患の原因になる可能性があります。
  2. 脳が収縮する
    重いストレス反応を抱えた状態が続くと、海馬が萎縮してしまいます。海馬には、感情と記憶を処理しストレスを管理する機能があるので、海馬が萎縮し脳の働きが変わってしまった子供たちは、成人になると軽度のストレス要因にも過度に反応する可能性が高くなります。
  3. 気分障害の可能性が高くなる
    有害幼年期経験(ACE)の慢性的ストレスに直面した場合、免疫系の一部であるミクログロリアの活動が高まり、神経炎症を引き起こす物質を作り出します。これにより脳のトーンをリセットする機能が変化し、思春期になった時に気分障害を発症する可能性が高まります。
  4. 実年齢よりも年上に見られる
    有害幼年期経験(ACE)は、細胞レベルで子供を時期尚早に老化させる可能性があります。 幼年期にトラウマに直面した成人は、細胞を健康で無傷に保つ機能があるテロメアがより多く侵食されていました。 テロメアが腐食するにつれて、病気が発症しやすくなり、細胞もより早く老化します。
  5. 生きづらさを感じる
    幼年期に有害幼年期経験(ACE)に直面すると、日常的に脳が闘争・逃避反応モード(右脳側)に偏ってしまいます。そうすると左脳側が不活発になり、物事の関連性を把握し順序立てて考えたり、計画を立てることが難しくなります。
    一般社会や仕事で求められる能力が欠如してしまうことにより、一般社会の中で生きづらさを感じてしまうこともあります。
  6. ストレスは肉体的苦痛をもたらす
    有害幼年期経験(ACE)がある子供にとって、精神的苦痛と身体的苦痛との関係性は強いです。慢性的なストレスを受けると出る炎症性化学物質が、体中に循環し、肉体的な苦痛をもたらします。
  7. 不安やうつ病を発症するリスクが高い
    慢性的な幼児期の逆境を経験した小児および10代は、前頭前野と海馬の間の神経接続が弱いことがわかりました。また、女の子の場合は、前頭前野と扁桃体の間の繋がりが弱いことが示されました。
    これらの神経接続が弱い女の子ならば、成長するにつれて、あらゆるストレスの多い状況に遭遇した時には、より多くの恐れと不安を経験するかもしれません。 神経接続が弱い少女は、思春期の後期に不安とうつ病を発症するリスクが高かったことを見出した。女性が思春期後期の気分障害に苦しむ割合が男性の約2倍である理由を物語っています。

虐待された過去を持つ親がまた子供に虐待をしてしまうのも、こういった幼少期のトラウマによる影響があります。特に幼少期の母親との関わりは、その後の子供の成長にも大きな影響を与えるので、母親の心のバランスを整えるのは重要です。ブレインセッションは、こうしたトラウマや産後うつへの効果も期待できます。