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最適化=optimization 楽観主義者=optimist

10月17日、18日 パシフィコ横浜で開催されました舩井フォーラム2015でBST30分の体験セッションとして出展してきました。

30分の体験セッションでも時間割りは、1時間の枠組みなので、決して多くの方に体験して頂くことは出来なく、キャンセル待ちが出るほどになりまた。お待ち頂いても体験して頂くことが出来ず申し訳ありませんでた。

また、体験できる機会をつくろうかなと考えています。

さて今回のブログは、以前にアップしたことがあるのですが、多くの方に、自分自身に秘められた能力について知って頂きたいので、ちょっと編集して再UPします。

人の脳の神経回路の働きかたで、楽観的にも悲観的にもなり、しかもその回路は一番可塑性が高いのです。

サニーブレイン(楽観脳)とレイニーブレイン(悲観脳)

「脳科学は人格を変えられるか?」(文芸春秋)という本をかつて読みました。とてもワクワクする内容でした。

英語のタイトルは「Rainy Brain, Sunny Brain.」 The New Science of Optimism and Pessimism

楽観主義と悲観主義の新しい科学のことです。

 著者は、エレーヌ・フォックス。 現在オックスフォード大学教授。認知心理学と神経科学、遺伝学を組み合わせた先端的研究で有名になりました。

 

 今まで、心理学はネガティブな問題ばかりに着目し、不安や抑うつ、依存症や強迫感などを研究の対象にしてきたが、最近の流れは、幸福感や楽観をもたらすのは何かを解き明かす方向に向かっています。

「人生の明るい面に目がいくか、暗い面に目がいくか」という差が脳の活動パターン自体に関連しているらしいことまでわかってきました。

 

脳の中には、思考を司る新しい領域と原始的な感情を司る古い領域があり、両者は神経繊維の束で結ばれています。

この結びつきが様々な心の動きを生みます。ネガティブな心の動きとポジティブな心の動きは、それぞれ別の回路が担当しており、どちらの回路も人間にとってなくてはならないもので、この二つのバランスこそが、あなたをあなたと言う人間に、私を私と言う人間にしているのです。

 

 出来事をどう解釈し、どう行動するかによってどんな人生を送るかは大きく変わります。

何もかもうまくいかないと思いこんでいる極端な不安症の人や抑うつ症の人はもちろん、もっと程度の軽い人まで、悲観的な人はみな、人生の明るい部分よりも、暗い部分に目を向けがち、難題にぶつかるとそれを、何かのチャンスとしてではなく、障害としてとらえてしまいます。

 

楽観主義者は、いつもチャンスに目を光らせ、好機と見れば全力で、それに飛び込んでいく。こうした態度の違いは、人それぞれの幸福度や成功そして、健康までに影響をおよぼすのです。これは多くの科学的な証拠からも明らかにされています。

 

自分の弱さと強さを知るのは重要だし、役にも立ちます。生まれもった傾向が何によって表にでるのか、どうすればそれを変化させられるかがわかれば、人は自分で自分を守ることも、進んで幸福へと向かうこともできる。

ありがたいことに、サニーブレイン(楽観脳)とレイニーブレイン(悲観脳)の根底にある回路は、脳の中でも一番可塑性が高い、変化しやすいい部分なのです。

 

ものの見方、いいかえれば心の癖や偏りがわずかでも変化すれば、脳の構造は再形成されます。そしてそれは、人をより快楽的にもすれば、悲観的にもする。逆にいえば、困難や喜びに対する脳の反応を変えることが出来れば、性格を変えるのも夢ではないのです。

 

                  ~「脳科学は人格を変られるか?」序章より~

  

サニーブレイン(楽観脳)とレイニーブレイン(悲観脳)の回路は、一番と可塑性があるようです。

臆病で不安がちな性格であっても、「生まれつきだから」と諦める必要はありあせん。

サニーブレインとレイニーブレインのバランスを変化させれば、「ものの見方」を変える一歩を踏み出し、人生そのものを変える事も出来るのです。

 

近年急速に脳の可塑性について研究され、脳は驚くほど変化する力があることが証明されています。

長らくの間、おそらく7歳くらいを過ぎると脳は、柔軟性を失いもう変化出来ないと信じられてきましたが、たとえ、非常に高齢者であろうとも人の脳には、これまで考えられたよりはるかに高い柔軟性がある事がわかってきました。

 

修羅場のさなかでも、感情的な反応をどれだけコントロールできるかはその人の成功の度合い、そして人生に対する満足度も関わって来ます。ポジティブとネガティブの黄金比があるようです。

豊かな人生を送りたければ、ネガティブな感情を全て排除しようとはせずに、ネガティブな気持ちを一つ感じるごとにポジティブな気持ちを3つ感じられるようだといいのです。

 

「レイニーブレイン」と「サニーブレイン」の回路の働きいかんで、思考は悲観的にも楽観的にもなります。

不安をつかさどる古来の脅威に対応して進化してきた「レイニーブレイン」の回路の働きが過剰に反応すれば、不安や抑うつなどの症状があらわれます。

 

快楽をつかさどる「サニーブレイン」もまた、先祖にとって良きものに対応するために進化を遂げてきました。

私たちの祖先にとって良きものとは、例えば、食べ物や住みかの獲得であり、誰かとい一緒にいることで得られる身の安全であり、愛や許しや思いやりです。

 

1950年代から富は目覚ましく向上しましたが、人々が感じる幸福度は横ばいで、しかも不安や抑うつの発症率は大きく上昇しています。多くの人が未来について深い悲観を抱いており、社会の物資的な豊かさと、そこに住む人々が感じている幸福や安心の度合いには何の関係もありません。

 

今は時代の過渡期であり、混乱は避けられないように思えます。幸福度を左右する重要な要素は、状況を自分でコントロール出来る事、あるいはコントロールできると感じることです。困難な状況でも、状況をわずかにでも自分で制御できると信じれば、対処しようと言う気持ちはおこりやすいのです。猛スピードで走る自転車の荷台や、横滑りしている車の助手席に座っている時は恐怖感でいっぱいです。もしも、自分で運転していれば、恐怖心はいくらかなりとも緩和されます。それは自分が状況を制御しているという感覚が、自信を与えてくれるからです。

 

人が本当の意味で幸福になれるのは次の3つの要素が合わさった時だけという科学的な研究からもたらされています。

ポジティブな感情や笑いを数多く経験する。

生きるのに積極的に取り組む。

今日明日ではなくもっと長期的な視点で人生に意義を見出すこと。

 

脳の回路が可塑性を持ち、鍛えれば変化するものである以上、どんなに深く刻まれた有害な回路も心理的な訓練によって修正することは可能なはずなのです。

 

私たちの脳には、秘められた内なる力が存在しております。どのような状況であれ、「人生の舵を自分で握っている。」という感覚は人生を最大限に楽しむ秘訣です。